退職後の傷病手当金——「継続給付」の条件
2026-09-12
5秒でわかる結論
退職後の傷病手当金(継続給付)を解説。退職日まで1年以上の被保険者期間+退職時に受給中か受給し得る状態という要件(健康保険法104条)、退職日に出勤すると全部失う落とし穴、2022年改正の支給期間通算化、失業保険との同時受給不可と受給期間延長申請、任意継続・国保の選択まで。
休職期間満了で退職しても、要件を満たせば傷病手当金は退職後も通算1年6か月まで受け取れます。
継続給付の要件(健康保険法104条)
- ①退職日まで継続して1年以上の被保険者資格があること(任意継続期間は算入されず、1日でも空白があると通算されません)。
- ②退職日時点で傷病手当金を受給しているか、受給できる状態(労務不能・待期3日経過)にあること。
- 両方を満たせば、同一傷病について支給開始日から通算1年6か月まで支給されます(2022年1月改正により、復職期間は通算から除外される「通算化」)。
最大の落とし穴:退職日の出勤
- 退職日に出勤する(労務可能の状態になる)と要件②を欠き、継続給付は全部失われます。最終日の挨拶・引継ぎ出社が実務上最も多い失敗で、退職日は休んでいることが鉄則です。
失業保険との関係
- 傷病手当金は労務不能、基本手当は就労可能が前提で、同時受給はできません。
- 傷病手当金を先に受け、ハローワークで基本手当の受給期間延長(原則1年→最長4年)を申請し、回復後に失業給付を受けるのが正解です。
退職後の保険の選択
- 任意継続(2年)か国民健康保険かは保険料を比較して選びます。任意継続中に新たに発生した傷病には傷病手当金は支給されません(継続給付は退職前の傷病に限られます)。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-09-12)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。