年休の繰越しと2年の時効——「年度末に消える」の正しい理解
2026-01-06
5秒でわかる結論
年休の繰越しと時効を解説。2年の時効(労基法115条)による翌年度への繰越しと最大保有40日、「繰越不可」の就業規則の無効(13条)、繰越分と新規付与分の充当順序、退職時の一括消化と時季変更権の限界、買取りの原則禁止と退職時・時効消滅分等の例外まで。
年休は翌年度に繰り越せ、消滅するのは「発生から2年」です(労基法115条)。
2年の時効と繰越し
- 2026年4月発生の10日のうち未消化分は2027年度に繰り越され、2028年3月末に消滅します。最大保有は当年分20日+繰越分20日の40日です。
- 「当年度限り・繰越不可」という就業規則は法定基準を下回り無効です(労基法13条)。
古い分から使うか、新しい分からか
- 労基法に定めはなく、就業規則の定めがあればそれにより(「新規付与分から充当」は労働者に不利ですが違法ではありません)、定めがなければ繰越分から消化とする解釈が一般的です。
退職時の一括消化
- 退職前の残年休の一括取得は適法です。時季変更権(39条5項)は「他の時季に変更できる」ことが前提であり、退職日後に変更先がない以上、実質的に拒めません。
- 引継ぎとの調整は協議事項です。残日数から逆算して退職日を設定するのが実務の定石です。
買取り
- 在職中の年休買取りの約定は原則違法(39条の趣旨に反する)です。
- 例外的に、①退職時の残日数②時効消滅分③法定日数を上回る会社付与分の買取りは許容されますが、会社の義務ではありません。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-01-06)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。