年休はどう発生するか——6か月・出勤率8割の要件と比例付与
2026-01-30
5秒でわかる結論
年休の発生要件を解説。6か月継続勤務+全労働日の8割出勤で10日発生し6年6か月で20日に達する仕組み(労基法39条)、出勤率計算で労災休業・産休・育休・年休取得日は出勤扱い(39条10項)、週1日のパートにも及ぶ比例付与、基準日の統一の限界、年5日の時季指定義務、利用目的の自由(白石営林署事件・最二小判昭和48年3月2日民集27巻2号191頁)まで。
「アルバイトに年休はない」「1年未満はまだない」——どちらも誤りです。年休は要件を満たせば法律上当然に発生します。
発生要件(労基法39条)
- ①雇入れから6か月の継続勤務+②全労働日の8割以上の出勤で10日が発生します(フルタイム)。
- 以後1年ごとに11日→12日→14日→16日→18日→20日(6年6か月以降)と増えます。時効は2年で、翌年への繰越しが可能です(最大保有40日)。
出勤率8割の計算
- 分母は全労働日で、使用者責めの休業日等は除外します。
- 労災休業・産前産後休業・育児介護休業・年休取得日は出勤とみなされます(39条10項)。「産休を取ったから出勤率不足」という計算は違法です。
パート・短時間にも比例付与
- 週30時間未満かつ週4日以下(年216日以下)の労働者には日数比例で付与されます。週3日なら6か月後に5日、週1日でも1日発生します。留学生アルバイトも同様です。
実務の論点
- 基準日の統一(斉一的取扱い)は、法定基準日より前倒しする限りで適法です。
- 年10日以上付与される労働者には、使用者に年5日の時季指定義務があります(2019年〜・罰則あり)。
- 年休の利用目的は自由で、使用者は目的を理由に拒めません(白石営林署事件・最二小判昭和48年3月2日民集27巻2号191頁)。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-01-30)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。