アルバイトにも有給休暇——しかも年5日取得させる義務があります
アルバイトにも有休はあり(比例付与)、年10日以上の人には年5日取得させる義務が。違反には罰則。見落としやすい対象者と実務対応。
「有休は正社員のもの。アルバイトにはない」——これは日本では明確な誤解で、しかも罰則のある誤解です。
パート・アルバイトにも有休はある
労基法39条の年次有給休暇はすべての労働者に適用されます。フルタイムなら6か月勤続(出勤率8割以上)で10日、以後逓増して最大20日。週の労働日数が少ないパート・アルバイトには、労働日数に応じた比例付与があります(労基法39条3項)。たとえば週3日勤務なら6か月で5日。週1日勤務でも比例計算分があります。
年5日の取得義務——罰則あり
2019年施行の改正で、年10日以上の有休が付与される労働者には、年5日を取得させる義務が会社に課されました(労基法39条7項)。本人の時季指定や計画年休で取得した日数は控除でき、不足分は本人の意見を聴いたうえで会社が時季を指定して取得させます。違反には罰則があります(労基法120条1号・30万円以下の罰金)。
対象は正社員だけではありません。週4日勤務で3年半以上、週3日勤務で5年半以上など、比例付与で10日に達したパート・アルバイトも含まれます——ここが最も見落とされやすいポイントです。
実務対応
- 年休管理簿の作成:基準日・付与日数・取得日数。法令上の保存義務もあります。
- 「年10日以上」の対象者リストの把握:比例付与で10日に達するアルバイトを含める。
- 基準日からの取得状況を定期チェック:年度後半で5日に満たない人には早めに意見聴取・時季指定。
- 不利益取扱いの禁止:有休取得を理由とする皆勤手当カット等は法的に問題があります。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-03-27)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。