台湾から料理人を呼びたい——「技能」ビザの実務経験10年と在職証明の信憑性審査
2026-09-06
5秒でわかる結論
台湾・中華料理人を招聘する在留資格「技能」を解説。基準省令1号の実務経験10年以上(外国の教育機関での専攻期間含む)、在職証明書の信憑性審査(発行店の実在性照会・年齢との整合性・虚偽証明の致命的リスク)、専門料理店としての店側の実態要件、日本人と同等以上の報酬、転職時の就労資格証明書(入管法19条の2)まで。
中華料理店・台湾料理店が海外から料理人を招聘する場合の在留資格は「技能」です。要件の中心は実務経験10年以上と、それを証明する在職証明書の信憑性です。
1 「技能」資格と調理師
「技能」は産業上の特殊な分野に属する熟練した技能が対象で、基準省令1号は外国において考案され日本において特殊な料理の調理・食品の製造に係る技能について10年以上の実務経験(外国の教育機関で当該科目を専攻した期間を含む)を要求します。中華・台湾・インド料理等の料理人が典型です。
2 在職証明書の信憑性審査
- 過去の勤務店の在職証明書(店名・所在地・電話・在職期間・職務内容)が立証の中心。入管は発行店の実在性を照会します(電話確認・現地調査)。廃業店・連絡不能の店の証明は証明力が落ちます。
- 年齢と経験年数の整合性、兵役・留学期間との重複など、矛盾は突かれます。
- 虚偽の在職証明は致命的:不許可にとどまらず、以後の申請全てに影響し、会社側の責任も問われ得ます。
3 店側の要件
招聘店には専門料理店としての実態(当該国料理中心のメニュー構成・座席数・営業実績)が必要です。報酬は日本人と同等以上——「まかない・住み込み込み」で現金給与を低くする建付けは不許可リスクが高い。
4 更新・転職
- 更新時は同種専門店での調理従事の実態を見られます。ホール兼務・デリバリー兼務は資格該当性を否定する方向に働きます。
- 転職者を雇う店は就労資格証明書(入管法19条の2)で適合性を確認してから雇用するのが安全です。確認せず雇い、要件を欠いていた場合、不法就労助長罪のリスクがあります。
5 経営者のチェックリスト
- 採用面接で経歴年数と前職情報の検証可能性を先に確認する。
- 雇用契約書(中国語併記が望ましい)に職務=調理、報酬額を明記。
- 来日後に調理以外(レジ・配達等)をさせない——活動範囲外は会社の刑事リスク。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-09-06)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。