60万円以下の紛争は少額訴訟——1回の期日・即日判決
2026-04-21
5秒でわかる結論
少額訴訟を解説。60万円以下の金銭請求限定・原則1回期日即日判決・手数料は請求額の約1%(民訴法368条以下)、分割払い判決、年10回制限・通常訴訟移行・控訴不可(異議のみ)という制約、訴状提出から少額訴訟債権執行までの流れ、外国人の利用まで。
敷金20万円が返ってこない、報酬30万円が未払い——弁護士に頼むには小さく、泣き寝入りは悔しい。そのために少額訴訟があります。
制度概要(民事訴訟法368条以下)
- 対象は60万円以下の金銭請求限定(物の返還・明渡しは不可)。
- 管轄は簡易裁判所。金銭請求は義務履行地=自分の住所地でも提訴できます。
- 原則1回の期日で審理を終え即日判決。証拠・証人は即日取調べ可能なものに限られます。
- 費用は印紙代が請求額の約1%(10万円なら1,000円)+郵券数千円。
- 判決には分割払い・支払猶予を付せます(376条)。
制約——選ぶ前に確認
- 同一簡裁で年10回まで。
- 被告は通常訴訟への移行を求められます(373条)。争う意思の強い相手なら、最初から通常訴訟か支払督促の方が早いことも。
- 判決に控訴はできず、同一簡裁への異議のみ(378条)。
- 相手の所在不明(公示送達が必要な事案)には不向きです。
流れ
- ①証拠整理:契約書・LINE・振込記録・内容証明での催告(催告だけで解決することもあります)。
- ②簡裁へ訴状提出(裁判所サイトに定型書式があり、窓口で書き方を聞けます)。
- ③期日:双方出頭・即日弁論・判決または和解(実務では和解決着が多数)。
- ④不履行なら、仮執行宣言付判決に基づき同一簡裁に少額訴訟債権執行(給与・預金差押え)を申し立てられます。
外国人の利用
手続は日本語で行われます。不安があれば期日に通訳を同行(自費・裁判所の許可)、または法テラスの多言語窓口や自治体の外国人相談で主張を整理してから提訴を。在留資格による利用制限はありません。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-04-21)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。