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売掛金が回収できないとき——催告・支払督促・少額訴訟・強制執行の順序

2025-10-04

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5秒でわかる結論

債権回収の手順を解説。消滅時効(民法166条・催告150条・承認152条)、内容証明郵便、支払督促(民訴法382条・異議で395条移行)、少額訴訟(368条・60万円以下)、強制執行(民執法22条)、財産開示手続(196条以下・罰則213条)と第三者からの情報取得手続(204条以下)まで。

「来月払うと言われ続けて1年」——債権回収は時間が経つほど回収率が下がります。迷っている間に、相手は強く催促する他の債権者に払い、あるいは倒産に向かいます。

第0段階:時効の確認。債権の消滅時効は「権利を行使することができる時から10年」又は「権利を行使することができることを知った時から5年」の早い方(民法166条1項)。商取引では実質5年です。内容証明郵便による催告で時効の完成が6か月猶予され(150条1項)、その間に訴え提起等をすれば時効は更新されます(147条)。債務の承認(一部弁済・返済計画への署名)でも更新します(152条)。

第1段階:内容証明郵便。請求額・支払期限・期限徒過時は法的手段を執る旨を記載。弁護士名義だと心理的圧力が全く違い、この段階で回収できる例は相当あります。

第2段階:支払督促(民訴法382条以下)。簡易裁判所書記官への申立てで、審尋なし・書面審査・手数料は訴訟の半額。相手が受領後2週間異議を出さなければ仮執行宣言を経て強制執行へ。ただし異議が出ると通常訴訟に移行し(395条)、管轄は相手方住所地です。遠方で争いが予想されるなら最初から訴訟が得策です。

第3段階:少額訴訟・通常訴訟。少額訴訟(民訴法368条以下)は60万円以下・原則1回の期日で即日判決・同一簡裁で年10回まで。通常訴訟は140万円以下が簡裁、超えれば地裁。契約書・発注書・納品書・請求書が揃った売掛金請求は、欠席判決や和解で終わる例が多いです。

第4段階:強制執行。債務名義(民執法22条)を得ても払わなければ、不動産執行・動産執行・債権執行(預金口座・売掛金の差押え)。財産の所在が不明なら財産開示手続(民執法196条以下。不出頭・虚偽陳述には6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金・213条1項5号6号)と、第三者からの情報取得手続(204条以下。銀行への預貯金照会、登記所への不動産照会)を使います。

実務の要点:①取引開始前の信用調査と契約書整備が最良の回収対策。②分割弁済の合意は書面に、できれば強制執行認諾文言付き公正証書に。③倒産の兆候が見えたらスピードが全て(ただし倒産手続開始後は否認権の問題あり)。

※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2025-10-04)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。

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