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復職前の「試し出勤」——賃金・労災・失敗したときの効果を、始める前に確認する

2026-06-16

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5秒でわかる結論

復職前の試し出勤(リハビリ出勤)を解説。法律上の制度ではなく会社ごとの任意制度であること、作業実態があれば賃金・最低賃金の問題が生じること(NHK名古屋放送局事件・名古屋高判平30.6.26労判1189号51頁)、片山組事件の復職判断基準との関係まで。

うつ病で10か月休職し、主治医から復職準備の許可が出た。会社は「まず試し出勤を1か月」と提案——この期間に給料は出るのか、通勤中のけがは労災か、「試したがダメ」ならどうなるのか。

法律の定めのない制度

リハビリ出勤(試し出勤・慣らし出勤)は会社の任意の制度で、法律上の規定はありません。厚労省「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」もモデル(模擬出勤・通勤訓練・試し出勤)の紹介にとどまります。すべては会社の制度と個別合意次第——開始前の条件確認が生命線です。

最大の争点:賃金

基準はやはり「指揮命令下の労働」か(三菱重工長崎造船所事件・最一小判平成12年3月9日民集54巻3号801頁)です。

労災・通勤災害

実質的な労働を伴うリハビリ出勤中の災害は労災保険の対象です。純粋な通勤訓練(就労なし)中の事故は業務性・通勤災害性に争いの余地があります——「作業あり=賃金あり=労災あり」の明確な設計を求めるべき理由です。

休職期間満了との関係

開始前の書面確認リスト

  1. 期間・時間・業務内容(漸増プラン)
  2. 賃金の有無と金額(作業ありなら最低賃金以上)
  3. 期間中の身分(休職継続か復職扱いか)・休職期間進行の有無
  4. 労災・通勤災害の扱い、交通費
  5. 評価基準(誰がどの基準で復職可否を判断するか)・主治医/産業医意見の位置づけ

※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-06-16)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。

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