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「年俸制だから残業代なし」——年俸1700万円の医師も残業代を勝ち取った

2025-12-25

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5秒でわかる結論

年俸制でも残業代は発生します。康心会事件(最二小判平成29年7月7日労判1168号49頁)——年俸1700万円の医師でも、残業代部分が判別できなければ全額未払い。判別可能性と対価性。

「彼は年俸制だから残業代はない」——この言葉は日本法上ほとんど意味を持ちません。台湾には勞基法84條之1の「責任制」がありますが、日本に対応する制度はありません。年俸制は賃金の支払い方にすぎず、残業代の免罪符ではないのです。

最高裁判決:年俸1700万円の医師

康心会事件(最二小判平成29年7月7日労判1168号49頁):病院と医師が年俸1700万円を合意し、一定範囲の割増賃金は「年俸に含む」と約定していた事案です。最高裁の判断——

判決要旨

年俸のうち通常の労働時間の賃金にあたる部分と割増賃金にあたる部分とを判別できないため、割増賃金が支払われたとはいえない。

結論:高額年俸であっても、会社は残業代を別途支払う必要があり、しかも年俸ベースで計算されるため単価は非常に高くなります。

残業代支払いが有効となる2要件

さらに、固定部分を超える残業には差額の追加払いが必要です。

よくある誤解の整理

正しい設計

固定残業代制を採るなら:①固定残業代の金額を明示 ②基本給と明確に区分 ③超過時は差額を支払う——これらが雇用契約書と給与明細の両方で読み取れるようにしてください。

※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2025-12-25)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。

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