家族を日本に呼びたい——「家族滞在」で呼べる人・呼べない人
2026-09-22
5秒でわかる結論
家族滞在で呼べるのは扶養する配偶者と子だけ——親は対象外。COE申請の流れと扶養能力の審査、週28時間のアルバイト上限(超過は資格外活動罪)。親を呼ぶ現実的選択肢は短期滞在・老親扶養の特定活動・高度専門職の特例。
日本での仕事が安定してきたので家族を呼びたい——誰を、どうやって呼べるのか、入管法上の線引きは明確です。
「家族滞在」で呼べるのは配偶者と子の2つだけ
- 「家族滞在」の在留資格の対象は、就労資格・留学資格などを持つ人が扶養する「配偶者」と「子」です(入管法別表第一の四)。
- 父母・兄弟姉妹・配偶者の父母は対象外です——最もよく聞かれ、最もよく誤解される点です。
- 「子」には成年の子・養子も含まれますが、成年に近づくほど「本当に扶養されているのか」が厳しく審査されます。「配偶者」に事実婚・同性婚は含まれません(日本法上の婚姻が基準です)。
流れと審査のポイント
- 標準的な流れは、日本にいる扶養者が入管へ在留資格認定証明書(COE)の交付を申請→家族に送付→家族がCOEを持って代表処で査証を申請→入国、です。
- 審査の核心は扶養能力:収入(課税証明書・在職証明)と住居(家族全員が住める広さ)です。収入に明文の最低ラインはありませんが、扶養人数が多いほど高い水準が求められます。
- 留学生が家族を呼ぶ場合、語学学校生は原則困難で、大学院生などで奨学金・資力の証明がある場合は可能です。
家族滞在の就労制限:週28時間
- 家族滞在は原則として就労できません。資格外活動許可を取ればアルバイトができますが、上限は週28時間です(入管法19条2項、入管法施行規則19条5項)。
- 超過して働くと資格外活動の罪(入管法70条1項4号・73条)に当たり、本人の更新に響くほか、扶養者の永住申請にも悪影響です。雇う側も不法就労助長罪(入管法73条の2。2025年6月から法定刑が5年以下の拘禁刑・500万円以下の罰金に引上げ)に問われます——経営者が家族滞在の人を雇うときは、資格外活動許可の確認と時間管理が必須です。
- 本格的に働きたい場合は、就労資格(技術・人文知識・国際業務など)か「特定活動」への変更を検討します。
親を呼びたい場合の現実的な選択肢
- 短期滞在(90日以内)での行き来——長期の居住はできず、国民健康保険にも入れません。
- 特定活動(告示外)の「老親扶養」:高齢(実務上おおむね70歳以上が一つの目安)・本国に他に扶養者がいない・在日の子に十分な扶養能力がある等の場合のきわめて例外的な裁量許可で、ハードルは高いです。
- 高度専門職の人は、一定の条件(世帯年収・7歳未満の孫の養育など)を満たせば親を呼べます(高度専門職省令)——制度上、親の呼び寄せが明文で認められた数少ないルートです。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-09-22)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。