授乳・送迎のための30分×2回——意外と知られていない「育児時間」(労基法67条)
2025-10-13
5秒でわかる結論
生後1歳未満の子を育てる女性の育児時間(1日2回各30分。労基法67条)を解説。休憩時間との違い、まとめ取り・勤務時間の始め終わりへの充当、男性には適用されない点まで。
産休が明けて職場に戻ったが、子はまだ1歳未満——労基法には忘れられがちな権利、育児時間があります。
制度の内容(労基法67条)
- 1歳未満の子を育てる女性労働者は、法定休憩のほかに1日2回・各30分以上の育児時間を請求できます。
- 目的は授乳に限りません:搾乳・保育園の送迎・世話にも使えます。
- 会社は育児時間中にその人を働かせてはなりません——拒否は違法です(119条・6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金)。
柔軟な運用(行政解釈)
- 1日1回60分にまとめることも可能です(労使の合意の下で)。
- 始業直後または終業直前に置くことも可能——実質「毎日1時間早帰り」の時短になります。1日の労働が4時間以内なら1日1回30分で足ります。
- 賃金:法律は有給を要求していません——無給でも適法です(就業規則を確認)。
育介法の時短勤務との関係
- 育介法23条の所定労働時間の短縮措置:3歳未満の子を養育する労働者(男女問わず)に原則1日6時間の時短——これは別の制度で、育児時間と併用できます。
- 男性には67条の育児時間はありません(条文が「生後満1年に達しない生児を育てる女性」に限定)——ただし時短勤務・看護休暇・残業免除は男女共通です。
請求の仕方
- 就業規則・育児介護休業規程をまず確認(条項はあるのに誰も使っていない会社が多数です)。
- 書面・メッセージで上司に請求:「労基法67条に基づき、毎日○時〜○時30分の育児時間を請求します」。
- 拒否されたら:労基署への申告。請求を理由とする不利益取扱いは均等法・育介法違反の問題になります。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2025-10-13)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。