1日休んだらいくら引かれるのが正しいか——欠勤控除の計算ルールと「引きすぎ」の違法
2025-05-27
5秒でわかる結論
欠勤控除の計算ルールを解説。ノーワーク・ノーペイの原則、就業規則の計算方法の定め方、「欠勤1日で2日分控除」のような過大控除が労基法91条・24条に違反する点まで。
「1日休んだら2万円引かれたが、自分の日割りは1.3万円のはず」——欠勤控除にはルールがあり、「引きすぎ」の部分は違法な減給の制裁または未払賃金です。
原則:ノーワーク・ノーペイ
- 労務を提供しなかった時間に賃金請求権は発生しません(民法624条の裏返し)——欠勤・遅刻・早退分の控除自体は適法です。
- ただし計算方法は法律に規定がありません→就業規則・賃金規程の定め方がすべてです。規程に計算方法の定めがない控除は争えます。
よくある計算方式(規程を確認)
- 月給÷その月の所定労働日数×欠勤日数——月によって1日単価が変動します。
- 月給÷年平均の月所定労働日数×欠勤日数——単価が固定され安定します(実務上の推奨)。
- 控除対象の範囲:基本給のみか、諸手当(住宅・役職)も含むか——規程次第です。通勤手当は欠勤日分の控除が合理的とされます。
「引きすぎ」=違法の類型
- 欠勤1日で1.5日分控除など、実際の不就労を超える控除→超過部分は減給の制裁です——労基法91条の制限(1回につき平均賃金の半日分以内・総額は一賃金支払期の賃金の1割以内)に服し、就業規則の制裁規定も必要。両方を満たさなければ違法です。
- 遅刻15分を30分・1時間単位に切り上げて控除:実際の不就労分を超える部分は同じく91条の問題です。
- 完全月給制(欠勤しても満額の約定)なのに控除:契約違反の未払賃金です。
- 年俸制でも欠勤控除の可否・方法は規程次第——「年俸だから年俸÷365を引く」は暦日除算で労働日除算より不利になります。規程の根拠を確認してください。
確認手順
- 賃金規程の「欠勤控除」条項と自分の明細を突き合わせる——分母・対象手当・端数処理。
- 規程と違う計算・規程のない控除→差額を書面で請求。
- 有休を充てれば控除自体が発生しません——事後の振替を認める会社も多くあります(規程を確認)。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2025-05-27)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。