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「うちの雇用じゃない」は防火壁になりません——業務委託・派遣の不法就労リスク

2026-04-28

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5秒でわかる結論

業務委託・派遣の不法就労リスクを解説。不法就労助長罪(入管法73条の2)は雇用契約を要件とせず委託・派遣でも成立すること、2025年6月の罰則加重(5年以下の拘禁刑・500万円以下の罰金)、派遣先の確認実務、偽装請負との併発、契約書の保証条項まで。

「あれは外注先の人間で、うちが雇ったわけではない」——入管法の世界では、この壁は想像よりずっと薄いものです。

不法就労助長罪の射程。入管法73条の2は、①事業活動に関し外国人に不法就労活動をさせる行為、②不法就労活動をさせるために自己の支配下に置く行為、③これらのあっせん、を処罰します。雇用契約の存在は要件ではなく、業務委託・請負・派遣の形式では防げません。実質的に自己の事業活動で不法就労者を使用していれば成立し得ます。過失も免責されません——在留カードを確認していなければ過失ありです。

罰則の加重。2025年6月から法定刑が「3年以下・300万円以下」から5年以下の拘禁刑・500万円以下の罰金(併科可)に引き上げられました。法人両罰に加え、処分の公表や特定技能等の受入れ停止もあり、外国人雇用企業には事業存続級の打撃です。

ハイリスクな3場面。①派遣:雇用主は派遣元ですが、指揮命令するのは派遣先です。明らかに超過勤務の留学生派遣や資格外の派遣労働者を受け入れると、「支配下に置く」と認定されるリスクがあります。派遣先も派遣元に在留資格確認の証明を求め、契約書に保証条項を入れるべきです。②偽装請負:請負の名目で実態は指揮命令(労務供給)、しかも相手方が不法就労者を使用——職安法44条違反と不法就労助長罪の併発で最悪の組合せです。③多重下請:建設・製造の下流で「下請の下請」が不法就労者を使うケース。元請は原則直接の責任を負いませんが、現場管理上の認識・黙認があればリスクは上がり、公共工事では指名停止等の制裁もあります。

防衛の実務。①業務委託・請負契約書に、受託者は不法就労者を使用しないことの保証、求めに応じた在留資格確認記録の提出、違反時の無催告解除+損害賠償を規定。②常駐する委託先要員・派遣労働者は入場時に自社でも在留カード確認(入場管理名簿)。③単価が異常に安い外注の背後には不法就労が多い——選定基準自体がリスク管理です。

※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-04-28)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。

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