技人国ビザの従業員に現場作業をさせてよいか——在留資格と業務内容のズレ
2026-09-29
5秒でわかる結論
技人国ビザで従事できるのは専門的業務のみ。レジ・ライン作業等の単純労働を恒常的にさせると資格外活動となり、会社は不法就労助長罪(入管法73条の2)のリスク。確認手順を解説。
「就労ビザがあるのだから何をさせてもよい」——誤りです。日本の就労資格は活動内容ごとに与えられており、最も多い「技術・人文知識・国際業務」(技人国)には明確な業務範囲があります。
技人国でできる業務
- 技術:工学・ITなど自然科学分野の専門業務(開発・設計等)。
- 人文知識:法律・経済・社会学等の分野の専門業務(企画・経理・営業・翻訳等)。
- 国際業務:翻訳・通訳・語学指導・海外取引など外国文化を基盤とする業務。
- 共通の前提:大卒相当以上の学歴(または一定年数の実務経験)があり、学歴・経歴と業務内容に関連性があること。
できない業務——いわゆる単純労働
レジ・品出し・運搬・清掃・ライン作業・飲食店のホール業務など、専門知識を要しない業務は技人国の活動範囲外です。
- 研修の一環としての短期的な現場経験は許容される余地がありますが、恒常的・長期的な単純作業への従事は資格外活動です。
- 本人:資格外活動・在留資格取消し・次回更新不許可のリスク。
- 会社:不法就労助長罪(入管法73条の2)。「ビザの範囲を知らなかった」では免責されません(過失も処罰対象)。2027年4月1日からは法定刑が5年以下の拘禁刑・500万円以下の罰金に引き上げられます(令和7年政令340号)。
実務の確認方法
- 採用時に在留カード+職務内容説明書を突き合わせる:このポジションの業務は、本人の在留資格・学歴経歴と整合するか。
- 判断に迷ったら就労資格証明書(入管法19条の2)を申請する——中途採用時に特に有用です。
- 店舗・工場への人事異動の前には、必ず新業務の資格該当性をチェックする。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2026-09-29)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。