雇用契約書の必須条項——2024年4月から追加された明示事項、ひな形は更新済みですか
2025-12-29
5秒でわかる結論
雇用契約書の必須条項を解説。労基法15条・労基則5条の書面明示事項、2024年4月追加の明示事項(就業場所・業務の変更範囲、有期の更新上限、無期転換)、労働条件通知書兼雇用契約書の推奨、違反の罰則と即時解除権まで。
5年前にダウンロードした雇用契約書のひな形をまだ使っていませんか。2024年4月から明示事項が追加され、古いひな形はもう不適合です。
書面明示義務(労基法15条・労基則5条)
労働契約の締結時には以下の事項の明示が必要で、うち中核事項は書面交付(労働者の同意があれば電子メール等も可)が必要です。
- 労働契約の期間(有期の場合:更新の基準)
- 就業の場所・従事すべき業務
- 始業・終業時刻、所定外労働の有無、休憩・休日・休暇
- 賃金の決定・計算・支払方法、締切りと支払時期
- 退職に関する事項(解雇事由を含む)
2024年4月に追加された明示事項
- 就業場所・業務の変更の範囲(全員):「(変更の範囲)会社の定める一切の場所・業務」など、将来の配転可能性を明記します。書き方が後日の配転命令の効力に影響します。
- 更新上限(有期):更新上限(通算○年・○回)があるときはその内容。上限の新設・短縮時は事前の理由説明が必要です。
- 無期転換(有期):申込権が発生する契約更新時に、申込機会と転換後の労働条件を明示。
契約書と通知書の関係
法律が求めるのは「明示」で、一方的に交付する労働条件通知書でも足ります。ただ実務では、双方が署名する兼用型「労働条件通知書兼雇用契約書」を推奨します。契約内容の合意の証拠として強く、「聞いていない」という紛争が減ります。
違反の効果
- 罰則:30万円以下の罰金(労基法120条)。
- 明示された条件が事実と相違する場合、労働者に即時解除権(15条2項)。
- 求人票・契約書・実態の三者の不一致は紛争のもと——内容を揃えましょう。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2025-12-29)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。