台湾に帰ることになったら——日本を離れる前の手続チェックリスト(税・年金・保険・在留カード)
2025-11-12
5秒でわかる結論
転出届→住民税の精算・納税管理人→国保・年金→脱退一時金(出国後2年以内・2026年4月から上限8年)→在留カード返納。厚生年金一時金の源泉20.42%は還付申請できる。放置した滞納・口座は将来の再来日に響く。
日本生活を終えて台湾へ帰る——「出国すれば終わり」は誤解です。やるべき手続を放置すると、滞納記録や凍結口座が、将来再来日するあなたを追いかけてきます。時系列で整理します。
出国2週間前〜:市区町村
- 転出届:出国予定日のおおむね14日前から提出できます(住民基本台帳法24条)。これが以後の手続の起点です。
- 住民税の精算:1月1日に日本にいれば、その年度分は全額課税されます(住民税の記事参照)。未納分は、在職者なら会社に一括徴収を依頼、それ以外は納税管理人の指定(地方税法300条)か出国前の完納を。
- 国民健康保険:資格喪失の手続+保険料の精算。払いすぎは還付され、未納は追いかけられます。
- 児童手当などの受給事由消滅届。
税:日本の収入が続く人
- 出国後も日本国内源泉の所得(賃貸収入・不動産売却など)がある人は、税務署へ納税管理人の届出書を提出します(国税通則法117条)。提出せずに年の途中で出国する場合は、出国前に準確定申告が必要です(所得税法127条)。
- 非居住者の家賃収入には20.42%の源泉徴収があります(不動産の記事参照)。
年金:脱退一時金(出国後2年以内)
- 6か月以上納付した人は請求できます(国民年金法附則9条の3の2・厚生年金保険法附則29条)。上限は現行5年分、2026年4月からは8年分です。
- 請求すると記録は消滅します。戻ってきて長く住む可能性がある人・将来10年に到達させて日本の年金を受給したい人は、あえて請求せず記録を残す選択も検討を。
- 厚生年金の一時金からは20.42%が源泉徴収され、後から納税管理人を通じて還付申請できます(退職所得の選択課税)——これを取り逃す人が非常に多いです。
その他のチェックリスト
- 銀行口座:原則として非居住者は通常の口座をそのまま使えません。長期放置すると「休眠」として凍結されます。残したい場合は銀行の非居住者手続を確認し、そうでなければ解約を。
- 携帯・電気ガス水道・ネットの解約、クレジットカードは引落しの完了を確認してから解約。
- 在留カード:戻る予定のない人は出国時に空港で返納します(入管法19条の15第2項)。再入国許可・みなし再入国で出国する人はカードを保持します——みなし再入国は1年以内(特別永住者は2年以内)に戻らないと在留資格が消滅し、永住資格も同様に消滅することに注意。
- 退職金・最終給与の確認、源泉徴収票の受領(台湾での申告・将来の証明用)。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2025-11-12)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。