携帯の契約・口座開設で在留カードを求められる——「必須」の場面と、断れる場面
2025-07-13
5秒でわかる結論
銀行口座・送金は犯収法4条の取引時確認、携帯契約は携帯電話不正利用防止法——在留カードが標準の確認書類です。一方、入管法上の提示義務は入国審査官・警察官など限定(23条)。店や大家の「撮影保存」要求には用途を確認し、過剰収集は断れます。
「DVDレンタルでも在留カードのコピー」「ジムでパスポートを撮影」——どれが法律の要求で、どれが会社の過剰収集なのでしょうか。
法律上、本人確認が「必須」の場面
- 銀行・証券・送金:犯罪収益移転防止法(犯収法4条)の取引時確認——口座開設・200万円超の現金取引・10万円超の現金振込など。外国人の確認書類は在留カード(住所・在留期間の記載)が標準です。在留期間内でないと口座開設を断られる運用も犯収法由来です。
- 携帯電話の契約:携帯電話不正利用防止法——契約時の本人確認義務。転売目的の契約は犯罪です。
- 古物買取(中古品を売る):古物営業法——1万円超の買取などで本人確認。
- 不動産取引・貴金属・宿泊など、個別法に確認義務のある業種は多数あります。
在留カードの「提示義務」は限定的
- 入管法上、在留カードの携帯義務(23条2項)と、入国審査官・入国警備官・警察官などへの提示義務(23条3項)があります——違反には罰則(不携帯は20万円以下の罰金・提示拒否は1年以下の拘禁刑等)。
- ただし民間(店・大家など)への提示は法律上の義務ではありません——相手が本人確認の法的義務を負う場面(上記)を除けば、出すかどうかは契約自由の問題です(出さなければ契約を断られることはあります)。
過剰収集への対処
- 「何の法令に基づく確認ですか」と聞く——正当な事業者は答えられます。
- 裏面(資格外活動許可欄)までのコピーが必要か・保管期間・利用目的——個人情報保護法上、利用目的の特定・必要な範囲内での取得が原則です(17条・18条)。
- マイナンバー(個人番号)は別格:提供を求められるのは税・社会保険・災害対策の法定事務だけ——店が会員登録でマイナンバーを集めるのは違法です(番号法20条)。カードの裏面コピーは取らせないこと。
- 雇用主による在留カード確認は適法かつ必要です(不法就労助長罪の回避)——これには協力しましょう。
紛失・盗難のとき
在留カードの紛失:14日以内に再交付申請(入管法19条の12)。警察へ遺失届→受理番号を再交付申請に使います。放置すると携帯義務違反の状態が続くため、早急に。
※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2025-07-13)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。