文字

会社の定款、最後に見たのはいつですか——中小企業の定款見直しチェックリスト

2025-07-10

閱讀本文中文版 →

5秒でわかる結論

定款見直しのチェックポイントを解説。絶対的記載事項(会社法27条)、株式譲渡制限(107条・139条)、相続人等に対する売渡請求(174条・行使期間1年)、取締役任期の伸長(332条2項)と解任時の339条2項リスク、定款変更の特別決議(466条・309条2項)まで。

設立時に司法書士が用意したひな形のまま、十数年開いていない——そんな会社が大半です。定款は会社の「憲法」であり、株主間紛争・相続・投資受入れの場面で最初に検証されるのが定款です。

定款の基本構造。会社法27条の絶対的記載事項は、①目的②商号③本店所在地④設立に際して出資される財産の価額又はその最低額⑤発起人の氏名・住所。これを欠くと定款は無効です。ほかに相対的記載事項(定めなければ効力を生じない事項。株式譲渡制限など)と任意的記載事項があります。

ポイント1:株式譲渡制限。中小企業はほぼ例外なく「株式の譲渡には会社の承認を要する」旨の定め(会社法107条1項1号・108条1項4号)を置くべきです。これがないと、株主は誰にでも——敵対的な相手にも——株式を売れてしまいます。承認機関(株主総会か取締役会か)は定款で定めます(139条1項)。

ポイント2:相続人等に対する売渡請求条項。相続は「譲渡」ではないため、譲渡制限条項では止められません。会社法174条の定款の定めを置けば、相続により株式を取得した者に対し、会社が売渡しを請求できます。行使期間は相続を知った日から1年(176条1項)、財源規制(461条)にも注意が必要です。

ポイント3:取締役の任期。非公開会社は定款で任期を最長10年まで伸長できます(332条2項)。重任登記の費用は節約できますが、任期途中で解任すると、残任期分の報酬相当額の損害賠償を請求されるリスクがあります(339条2項)。親族以外の取締役の任期は長くしすぎないことです。

ポイント4:株主総会の要件。定款変更は株主総会の特別決議(466条・309条2項11号。議決権の過半数出席+出席議決権の3分の2以上の賛成)が必要です。株式が分散してからでは3分の2が集まらず、定款を直したくても直せなくなります。

よくある盲点は、①目的欄に新規事業が載っていない(許認可申請に影響)、②本店移転が登記・定款に反映されていない(登記懈怠は過料・976条1号)、③株主名簿の不備。定款・登記事項証明書・株主名簿は年1回の突合をお勧めします。

※ 本記事は一般的な法律情報であり、個別の案件に対する法的助言ではありません。実際の案件については必ず弁護士にご相談ください。本記事の内容は記事作成日(2025-07-10)時点の法令・判例に基づくものであり、その後の法改正等により変わることがあります。

← 記事一覧に戻る

企業・経営者の方のご相談

労働問題(懲戒・解雇、ハラスメント対応、残業代等)や不動産に関するご相談は、
メールでご連絡ください。

bengoshun@gmail.com

Threads(@bengoshun)のDM でのご連絡も可能です。

※ 本サイトは山﨑駿個人の情報発信サイトです。ご連絡内容は秘密として取り扱います。